システム刷新プロジェクトの笑えない怖い話

#データ移行 #システム刷新

システムを刷新するプロジェクトが開始したところ、現行システムの仕様がはっきりせず、その確認のために、いつの間にか膨大な時間とコストをかかっている……。

毎日バリバリ使っているプログラムの「現状(AsIs)把握できなくて、なかなかToBeが描けない」という噓のようなお話は、実は「システム刷新プロジェクトあるある」で、長年使い続けている基幹システムであればあるほど、その状況は深刻なのです。

数百、数千のプログラムの現状やそのプログラムが参照している各データベースの把握をしなければならないのに、仕様書がない! それなのに、開発者はすでに在籍していないし、ベンダーも変わっている! ……いったいどこからどう手を付けたら紐解けるのか、やってもやっても全容が見えてこなくて途方に暮れてしまいますよね。

そのうえ、日々のタスクで手いっぱいでゆっくり調べている時間的余裕は皆無。

そうこうしているうちに、プロジェクトがずるずると伸びていき、気が付くとAsIs把握に数年間、数十億、場合によっては百億以上のコストがかかっているのに思うような結果を得られていない、なんていう恐ろしい状況は、珍しくないのです。

むしろ長年使ってきた基幹システムを刷新しようとするときに必ず1度は突き当たる大きな壁と言っても過言ではありません。

●プロジェクトがずるずると伸びてコストの水漏れ状態?!

時間もコストもかけて必死にやっているのにAsIs把握に非常に苦労する状況について「やっぱりみんなそうなんだ」と安堵している場合ではありません。プロジェクトが想定外にどんどん伸びることで発生するコストの水漏れ状態を一刻も早く止めなければなりません。

しかし、対象プログラム数は膨大だし、人手は足りないし、いったいどうやって解決したらいいのか。

その解決策の1つが、「データからアプローチ」でAsIsを把握する方法です。

新システムが完成したら、そこに必要な過去データを移行して運用を開始しますよね。これから新たに取得するデータのみで稼働させることはないと思いますが、まずは器が出来上がってからそこに乗せる中身(データ)のことを考えるので、プロジェクト期間が長くなるシステム刷新プロジェクトにおいて、データ移行は後回しにされます。

(そしてこのデータ移行が意外と大変! というのも「新システム刷新あるある」の1つですが。。。)

しかし「データからのアプローチ」では、データ移行についての検討を、先に行います。

●後回しにされがちなデータ移行が、システム刷新推進の鍵を握っている

システム刷新のAsIsを把握とは、①システムの現状がどうなっているかを知り②新システムとの差異を明らかにすることです。当然、現状把握ができていなければ差異の把握できません。

データ移行を先に検討することで、①(システムの現状)と②(新システムとの差異)を、同時に把握することが可能なのです。

しかも、データ移行の検討の過程で移行仕様も明らかにしていきます。

実際に旧システムから新システムにデータを移行する際にも、AsIs(旧システムの仕様)とToBe(新システムの仕様)を比較しないと、データ移行ができません。

どこが新しくなっているのか、仕様の差を比較した上で、旧ロジックのままデータを移行するのか、一部を新ロジックに合わせるのか、新ロジックに変えてデータ移行するのかを決めていきます。

旧ロジックがわかっていないと新ロジックとの差が見えず、どこを新しくするのか仕様を決められないのです。

仕様を明らかにするとき、通常はロジックからのアプローチを試みますが、これが大変難しい。

しかし、データからアプローチすれば、早く確実に仕様を明らかにでき、しかもこの過程で移行そのものも出来上がっていくのです。

つまり後回しにされるデータ移行を先に検討することで、現状把握、新旧差異把握、データ移行仕様という大きな課題解決への道筋が見えてくるのです。

●「データからのアプローチ」の視点

ざっくりひと言でいうと「データからのアプローチ」とは、ロジックで追うことをやめ、出力されたデータから、仕様を逆に導き出すという方法です。

この方法では、現行仕様の正解は気にしません。

アウトプットされたデータが同じであれば仕様は同じ、と考えます。当然、仕様が違えば、アウトプットされるデータは変わります。

どんな仕様なのか、ということより、どんなアウトプットなのか、の方が重要なのです。

ロジックで処理した後に出力されるデータを調べれば、どんなロジックで動いていたかが想定できます。ですからまず、主要なアウトプットデータ(=実データ)を調べることから始めます。

もちろん、いきなり正解を確定できませんので、StepByStep方式で、修正しながら少しずつ進めていきます。

この時活躍するのがデータ移行に特化した当社独自のAGRAというツールです。プログラムを組まず、仮想統合ビューを使って検証しながら行いますので、違っているときのやり直しもスピーディにできます。こうやって何度も繰り返しながら1歩ずつ正解への道を探します。 

プログラムを組む場合と比較して、時間を1/3程度に短縮でき、何よりも確実に答えを導き出すことができます。まさに、急がば回れ! 千里の道も一歩から! なのです。

AsIsがわかったらToBe(新システムのロジック)と比較検討し、新ロジックでのアプトプットを決め、旧から新へのデータ移行仕様を確定します。

このときもAGRAの仮想統合ビューを使い、マッピングを行います。しかもAGRAを使うとこの旧から新へのデータ移行のための仕様書が最後に自動的に出力されるのです!

仕様書が自動的に出力されることがどんなに素晴らしいことかは、プログラム作成に関わる方々にはお分かりいただけると思います。

●これまで明快な解決策がなかったシステム刷新のデータ移行課題に対する強力な答えです!

当社が長年培ってきた「データからのアプローチ」は、独自のツールも活用したユニークなソリューションです。従来手法に比べ、早く、安く、確実にデータ移行を実現し、課題を解決します。

現在システム刷新プロジェクトあるあるでお悩みの方、これからシステム刷新をお考えの方、是非1度当社にご相談ください。

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